各地の取り組み:永平寺町
1.運行地区の情報

◆人口
- 市町村の総人口:約17,500人
- 運行地区の総人口:約1,000人
◆運行地区に関する情報
- 少子高齢化が進み、高齢化率が高い
- マイカー社会であり、高齢者の事故が社会課題
- 鉄道が廃線となり、移動が不便になった
- 大本山永平寺があり、交流人口は多い
- 中山間地であり電波状況は十分ではない
- 冬季は降雪・凍結あり
2.事業概要

◆取り組み体制
- 事業主体:永平寺町
- 運行業務の受託者:まちづくり株式会社ZENコネクト
- その他、自動運転システムの設計・運行に関与している企業・団体:
国立研究開発法人産業技術総合研究所
◆導入フェーズ
- レベル2の事業:社会実装
- レベル4の事業:社会実装
◆運行期間
- 2023年5月21日~継続中 レベル4自動運転サービス
- 2020年12月~継続中 レベル2自動運転サービス(予約制)
3.導入の経緯・目的
◆導入の目的、解決しようとした課題及び期待する効果
- 運転手不足への対応
- 高齢運転者等による交通事故増加への対応
◆自動運転導入以外に検討・導入した取り組み
- デマンドタクシーの導入
- 自動運転に期待した役割:自動運転技術の一般車両への転用
4.自動運転システムの概要
4.1 車両


◆使用車両
- ヤマハ発動機(AR-07)
- 定員7名(乗員を含む)
◆車両数
- 全保有台数:リース4台
(同時運行3台) - 路車協調:電磁誘導線、RFID
◆車両・塗装のデザイン
- 元の製品デザインからの変更なし
4.2 ルート

◆路線数
- 1路線
◆運行距離(往復もしくは一周の平均距離)
- 4km
◆ルートの特徴
- 永平寺口駅から永平寺門前までをつなぐ片道2kmのルート
(参照URL:https://e-machidukuri.co.jp/maas/autonomous/)
4.3 費用負担
◆活用した国・都道府県の補助事業
- 累積金額:90,000千円
- 主な使途:道路整備
- 直近の年度の金額:活用なし
- 直近の年度に活用した国・都道府県の補助事業の名称
:地方創生拠点整備交付金(2017)
◆活用した民間資金源及び金額
- 累積金額:2,000千円
- 主な使途:運行経費
- 直近の年度の金額:1,500千円(2023年度)
- 活用した民間資金源:視察収入
◆自治体負担額
- 累積金額:16,780千円
- 主な使途:運行経費
- 直近の年度の金額:150千円(2023年度)
◆直近年度の運行コスト
- 直近の年度の金額:4,000千円(2023年度)
- 主な使途:運行経費
◆事業性向上のために工夫していること
- 町第3セクターによる運営
- 視察の受入
4.4 運行実態

◆運行日・便数
- 休日運行
- 13便
◆配置スタッフ
- 1便に乗車・従事しているスタッフ
- 運転士:0人
- 保安員:0人
- 遠隔監視員:1人
- その他 現場措置業務実施者1人
- 遠隔監視員等が対応する車両数:3台/人
4.5 利用実態
◆1日平均利用者数
- 15人/日
◆利用者の特徴
- 利用目的:観光・レジャー等
- 利用者の年代(多い順)
- 40代~50代
- 60代~70代
5.住民・議会への説明
◆住民への説明
- 運行地区の住民向けの説明会の実施時期・回数:のべ40回以上
- その他住民の認知度向上・理解促進のために取り組んだこと:
- 学校活動での利用
- 高齢者サロンでの利用
- 試乗会の開催
- 出前授業
- イベントへの参加
- ワークショップの開催
◆議会への説明
- 議会での説明の実施時期・回数:
取組みの開始前、中間報告、結果報告の年3回*9年間=20回以上
6.事業者のコメント
◆事業が地域に与えている効果
- 知名度の向上
- 先進的なイメージ
- 視察者等の来町
- 国や企業との関係構築
◆工夫した点
- 自動運転単体ではなく、デマンドタクシー等を含めたMaaS全体の取組みとして活動してきた点。自動運転が、地域交通全体の中で一つのピースとして収まるというような説明がつく取組みをしてきた。
◆苦労した点
- 前例がないことが大半であったため、関係省庁とのやり取りや計画書作成には苦労した。
◆今後の発展に関して構想していること
- L4自動運転だから出来るサービスの提供にチャレンジする。
- 関係省庁の理解を得て、R6年度中に試験走行の予定。
7.担当窓口・関連資料
◆担当窓口
- 永平寺町総合政策課
◆自動運転を紹介しているWebサイトや資料